せきれい丸 8 日記 07 /05 2020 せきれい丸 八場面1945年12月9日朝 せきれい丸は 定員の三倍もの乗客を 乗せたまま 岩屋港を出た。空は晴れていたが 強い風で波は高かった。それでも 船は 明石港ヘ向けて 走り続けた。
せきれい丸 7 日記 07 /02 2020 せきれい丸 7場面船長が 止めるのを聞かず 無理やり乗りこんで来る人たちで せきれい丸の中は 人と荷物で 溢れかえっている。僕はデッキへ上がった。りゅうた君は 船室ヘ降りたのか 逢えなかった。
せきれい丸 6 日記 06 /23 2020 せきれい丸 6場面たかし 明石のおばさんヘ お芋とさかなを 持って行っておくれ。 母さんに言われて 港へ行ったら 明石ヘ食料を運ぶ人たちで いっぱいだ。 さかなを 箱につめて 運んで来た人に 突き飛ばされた。 戦争に負けて 皆の心が とげとげしくなった。 たかしくーん 船の上から 仲良しのりょうたくんが よんでいる。
せきれい丸 5 日記 06 /17 2020 「せきれい丸」5父さんが 死んだ。たくさんの 兵隊さんが 乗った船が アメリカ軍の攻撃で沈んだのだ。父さんは ずうっと 海の中に いるんだ。海の向こうの 明石の町が 燃えているのが 見える。大阪や東京にも 大きな空襲が あったようだ。広島、長崎に 原爆を落とされて 戦争は 終わった。