やんばるの少年 7
日記学校のまどガラスへ ノグチゲラが しょうとつして 落ちてきました。
すみかを なくしたのかな?
ノグチゲラは、大きな木に 穴をあけて 巣をつくる鳥です。
せかい中で やんばるの森にしかいない鳥なのに。
森の工事現場の木の上で会ってから、ずっと 顔を見ていません。 すごく しんぱいです。
ハルコは まいにち ひとりで 道ばたに 立っていました。
土砂を いっぱいのせた ダンプカーや キドウタイがのった車が 走ってゆくのに、ハルコは ただじっと 立っていました。
『ダンプの運転手や けいさつの人の中で ひとりでも、わたしたちの森のことを おもってほしい』
ハルコは そんなことを 心の中で さけんでいるのでしょうか。
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