23場面 日記 04 /17 2017 いつの間にか、外は暗くなっていた。としおがうとうとし始めた頃、話し合いは終わって、ボンと一緒に帰ることになった。 その夜、としおは、初めて、とうさんが泣くのを見た。
22場面 日記 04 /17 2017 青空クラブの人は、目にいっぱい涙をためていた。 あなたは、この子が、どんなつらい目にあったか、想像しましたか?』『どんな悲しい想いをしてきたか、考えましたか?』『どうか、この子の心を想いやってください』
20場面 日記 04 /17 2017 青空クラブは、野良犬や野良猫を引き取り、新しい飼い主を探す仕事をしている。建物に入ると、一番奥にボンがいた。としおを見つけて、動けないのに、ちぎれるほど、しっぽを振って、立ち上がろうとした。
18場面 日記 04 /12 2017 『その犬は、もう、いません。あなたたちのように、犬を捨てる人が、いるから、私達は、悲しい仕事をしなければならないのです』 愛護センターの所長さんが、つらそうな顔で言った。『とうさん ボンはもう、いないんだよ!ひどいよ とうさん』としおは 思いきり泣いた『ひどい怪我をした黒い犬を 青空クラブの人が、動物病院へ連れて行ったけど、駄目だったろうね』ひとりの職員さんが、教えてくれた。
17場面 日記 04 /10 2017 としおが 『ボンを 迎えに行こう』と 言い出したとき、とうさんは、ウソをついたことを、打ち明けた。もう、1年も、経っているのに、ボンを必ず探し出すと 約束をして 島へやって来た。とうさんは、必死になって 島じゅうを、走り回った。漁師町から、マーケットやパチンコ屋まで クロ犬を尋ねて廻った。としおと、かあさんが諦めかけたころ、とうさんは、あの農家にたどり着いた。『のらいぬが住み着いて、困って、動物愛護センターに、捕まえてもらったよ』
15場面 日記 04 /04 2017 3匹は動物愛護センターに運ばれて来た。『黒い犬は、ひどい怪我だ。もう、駄目かも知れないね』『1週間の間に、新しい飼い主が見つからないと、処分される。こんなに暴れてると無理だ』
14場面 日記 04 /04 2017 動物愛護センターがしかけた檻で、2匹ののらいぬが、捕まった。ボンは、動けない。 『この2匹は暴れて大変だ。おいおい、おとなしくしてくれよ。』『ひどい怪我をしているのに、しっぽを振って、寄って来たよ』
13場面 日記 04 /04 2017 足の傷が痛くて、ボンは、歩けなかった。畑の中の小屋に隠れることに、なった。2匹が食べ物を運んでくれたが、傷は悪くなるばかり。そんなときに、農家の人に見つけられた。『のらいぬが住み着いているよ。畑を荒らされては、たまらん。動物愛護センターに捕まえてもらおう』
12場面 日記 04 /03 2017 ボンが ケガを してからは 牧場までの 道は きつくて 近くのマーケットや駐車場で 食べ物を くれる 人たちを 頼った。今日も マーケットで おばあさんが パンをちぎってくれた。「クロちゃん ケガをしたのかい。 ホラ たくさん おたべ。」